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胃切除後骨軟化症、甲状腺に似ている脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏、低リン血症, リフィーディング症候群[甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 長崎クリニック(大阪)]

内分泌代謝(下垂体・妊娠/不妊等):最新・専門の検査/治療/知見  長崎クリニック(大阪)

ウェルニッケ脳症 MRI画像

甲状腺内分泌代謝の、長崎クリニック(大阪市東住吉区)でしかできない検査/治療・当院ホームページでしか得られない情報が満載です。これらは、院長が最新の海外論文に眼を通して得たもの、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。

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胃切除後骨軟化症, 現代日本の脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏・ウェルニッケ脳症と後遺症:コルサコフ症候群, リフィーディング症候群と低リン血症を解説します。胃を全部取る(胃全摘)とビタミンDの吸収障害がおこります。ビタミン脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏症、低リン血症は、甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺機能低下症に似た症状です。

胃を全部取ると骨が弱くなる?(胃切除後骨軟化症)

胃を全部取る(胃全摘)とビタミンDの吸収障害がおこります。血液中のカルシウム・リンは低下し、骨が弱くなります(胃切除後骨軟化症)。以前、胃切除後骨軟化症は稀でしたが、胃がんなどで胃全摘した後も長期間生きられるようになり、また、骨の悪い高齢者でも胃切除するようになったため、増加しています。

症状は、大腿骨痛・腰背痛・関節痛です。

血中1,25ジヒドロキシビタミンD3測定

現代日本にも脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏

ビタミンB1(チアミン)欠乏により高拍出量性心不全(脚気心)と末梢神経障害おこします。心不全で下肢のむくみ、末梢神経障害で手足のしびれ/腱反射低下がおきます。初めは体がだるい、動悸・息切れなど低血糖甲状腺疾患甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺機能低下症)に似た症状です。

ビタミンB1欠乏症/潜在的ビタミンB1欠乏症(脚気予備軍)は、現代日本で増加しています。

ビタミンB1欠乏症の原因

  1. 甲状腺機能亢進症でビタミンB1消費が増大/甲状腺機能低下症による食欲低下でビタミンB1摂取不足
  2. 糖尿病で、血糖に対するビタミンB1の相対的な不足
  3. 食事の代わりに酒を飲むアルコール依存症の人は、絶対的なビタミンB1摂取不足
  4. 三食ともインスタント食品(カップラーメン)やスナック菓子を食べるという極端な偏食。過剰な糖質の消費に必要なビタミンB1の摂取量が相対的に不足
  5. 過度なダイエットや欠食、外食、女子大生の血中ビタミンB1値が非常に低いことが報告されます
  6. 血液透析(透析時水溶性ビタミン除去/小食傾向)
  7. ビタミン剤を含まない長期の高カロリー輸液
  8. 感染症などでの消耗
  9. 胃切除後などでビタミンB1含有食品を食べれない

ビタミンB1欠乏症の症状

  1. エネルギー代謝が低下、疲労物質である乳酸の代謝も悪くなり、疲労感・倦怠感がでてきます。(甲状腺機能低下症のよう
  2. エネルギー代謝が低下、糖を分解できず、糖が脂肪に変換されるため、肥満になります。(甲状腺機能低下症のよう
  3. 脳は元々、糖を分解し大量のエネルギーを消費しているため、脳の活動が低下、集中力の低下・精神不安定になります。 (甲状腺機能低下症のよう
  4. 末梢神経障害で手足のしびれ/腱反射低下(甲状腺機能低下症のよう)
  5. 高拍出量性心不全(脚気心)による動悸・息切れ・下肢のむくみ(甲状腺機能亢進症/バセドウ病のよう)
  6. 代謝性アシドーシス:血液が酸性に傾く、恐ろしい状態です。昏睡になり、ほとんど死亡します。
  7. ウェルニッケ・コルサコフ症候群(下記参照)

ビタミンB1欠乏症の診断

一般的な血液検査で異常なく、甲状腺副腎・下垂体・卵巣・精巣などのホルモン検査、亜鉛も異常なし。

異常がないのが、異常です。

このような場合、食生活のヒアリングと血中ビタミンB1測定を行います。ただし、血中ビタミンB1測定結果は、1週間以上かかるため、ビタミンB1剤を飲んでいただき、治療効果による診断を行う事あります。

  1. 左心機能正常の心不全(高拍出量性心不全):甲状腺機能亢進症/バセドウ病単独でも高拍出量性心不全
  2. ビタミンB1測定

ウェルニッケ・コルサコフ症候群

ウェルニッケ脳症

ビタミンB1(チアミン)不足でおこるウェルニッケ脳症と後遺症:コルサコフ症候群をウェルニッケ・コルサコフ症候群と呼びます。

  1. ウェルニッケ脳症橋本脳症のような軽度(認知症)から昏睡までの変動する意識障害/小脳失調、バセドウ眼症のような眼球運動障害(眼振も含む)、病的反射はない。ビタミンB1大量点滴、救命できれば1週間で回復(低血糖時はブドウ糖同時点滴。ブドウ糖単独では逆にビタミンB1欠乏が進行しウェルニッケ脳症悪化)、
  2. コルサコフ症候群:救命できても80%に健忘症が残ります。また眼振/小脳失調も後遺症として残ること多し。

アルコール性ケトアシドーシス

過度な飲酒を長期間続け、十分に食事をとらないと、体脂肪が燃焼しケトン体が増え、血液が酸性に傾くアルコール性ケトアシドーシスになります。アルコール性ケトアシドーシスの症状は、甲状腺機能低下症甲状腺機能亢進症/バセドウ病に似ています。

  1. 腹痛・吐き気・嘔吐
  2. 疲労感
  3. 精神症状(感情が高ぶる、混乱する)→意識障害・昏睡

アルコール性ケトアシドーシスは、尿ケトン体陰性が約半数存在するため、血中ケトン体測定が有効です。ビタミンB1大量点滴、ブドウ糖(+生理食塩水)同時点滴。ブドウ糖単独では逆にビタミンB1欠乏が悪化します。また、低Mg血症・低リン血症の栄養障害も併発しており、補充が必要ですが、急激な補正は下記リフィーディング症候群の原因になります。

アルコール性心筋症

アルコール性心筋症はアルコール過剰摂取により、拡張型心筋症を呈するものす。禁酒が第一で、拡張型心筋症治療に加え、ビタミンB1・葉酸投与が重要です。

リフィーディング症候群

リフィーディング症候群とは

リフィーディング症候群は,飢餓状態での栄養投与が致死的な不整脈,心停止をおこす病態です。古くは、戦国時代、籠城し兵糧が尽きた敵方が降伏した後、豊臣秀吉が「いきなり腹一杯食うな死ぬぞ」と注意した記載があります。この頃、既にリフィーディング症候群は知られていたのです。

神経性食欲不振症,がん患者,低栄養の高齢者,胃バイパス術後,手術後患者,アルコール中毒などの飢餓状態では筋肉/脂肪組織がケトン体/遊離脂肪酸に分解され、エネルギーとして利用されると同時に血中のリン、マグネシウム、カリウムも低下します。

栄養投与により血糖が急上昇すると、インスリンも上昇、エネルギー代謝が活発になり、リン、マグネシウム、カリウム、代謝の補酵素ビタミンB1がさらに低下します。

  1. 低リン血症が致命傷:
    赤血球内2,3-diphosphoglycerate減少し、ヘモグロビンの酸素親和性が低下、末梢組織への酸素供給が低下。
    末梢組織でもATP産生低下しエネルギー失調から、臓器障害に至ります。
  2. 急激なビタミンB1欠乏
  3. 急激な循環血液量の増加による心負荷増大

リフィーディング症候群の症状

栄養療法開始後24~72時間以内に急激に血清P値が低下、1.0mg/dl以下になると意識障害/けいれん、心不全/不整脈、呼吸不全起こします。

リン酸貯蔵量が正常な場合、5~10後に遅れて発症する事あります。

リフィーディング症候群の予防

リフィーディング症候群の予防は,

  1. 開始栄養投与量を30kcal/kg/日に抑え
  2. リン脂質を多く含む脂肪乳剤を投与
  3. 予め、高リン含有補助食品アルジネート®・ビタミンB1製剤・亜鉛製剤投与しておく、

甲状腺の病気に似ている低リン血症

低リン血症とは

低リン血症は米国では入院患者の2~3%、ICU入院患者の20~30%に見られ、日本でも、進行がん患者の40%近くに認めるとの報告があります。 (Textbook of Medical Physiology eleventh edition. ELSEVIER & SAUNDERS, p.978-992.)(第113回日本内科学会 P191 進行癌患者における低リン血症の実態)

リンは人間の体のエネルギーとなるATP(adenosine triphosphate)を産生するのに必要です。またリンは赤血球が酸素を組織に放出するのに必要な2,3-diphosphoglycerateの原料です。

低リン血症の治療適応

低リン血症は、血清P濃度が基準値を下回る場合(2.5mg/dl未満)。

  1. 血清P濃度が2.0mg/dl以上であれば、治療の必要なく
  2. 2.0mg/dl以下で無症候性(症状が無い)の場合、牛乳やチーズなど乳製品を積極的に摂取
  3. 症候性(症状がある)の重症(<1.0mg/dl)で経口摂取が困難な場合、静注用P製剤(リン酸Na補正液®)を100~150mg(6時間以上かけて)投与

低リン血症の症状

低リン血症の症状は、

  1. 筋肉の麻痺、横紋筋融解症(甲状腺機能亢進症/バセドウ病,甲状腺機能低下症/橋本病の様)
  2. 神経障害:錯乱、けいれん(甲状腺クリーゼの様)、複視(甲状腺眼症の様)、構音障害(橋本脳症の様)、嚥下障害(甲状腺腫瘍の様)、麻痺(橋本脳症の様)、昏睡(甲状腺クリーゼ/粘液水腫性昏睡の様)
  3. 心拍出量低下、血圧低下、心室性不整脈(甲状腺機能低下症/橋本病の様)
  4. 呼吸不全(甲状腺クリーゼ/粘液水腫性昏睡の様)
  5. 赤血球が毛細管を通過時に形を変えにくくなり、赤血球がこわれ、溶血性貧血

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