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バセドウ病と腫瘍・癌、バセドウ病は良くなっても隠れていた病気が・・・[甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査の長崎甲状腺クリニック(大阪)]

甲状腺:最新・専門の検査/治療/知見②甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 長崎クリニック(大阪)

甲状腺の、長崎クリニック(大阪市東住吉区)でしかできない検査/治療・当院ホームページでしか得られない情報が満載です。これらは、院長が最新の海外論文に眼を通して得たもの、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。

バセドウ病の発見者 バセドウ博士

甲状腺編 では収録しきれない最新・専門の検査/治療です。

甲状腺・動脈硬化・内分泌代謝・糖尿病に御用の方は 甲状腺編    動脈硬化編   内分泌代謝(副甲状腺/副腎)・痛風/肥満/禁煙等  (下垂体・妊娠/不妊等)  糖尿病編 をクリックください

Summary

甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺乳頭癌甲状腺腫瘍プランマー病腺腫様甲状腺腫中毒性多結節性甲状腺腫胸腺腫/重症筋無力症を解説します。バセドウ病は良くなっても隠れていた気管支喘息、非アトピー型喘息、COPD(慢性気管支炎、肺気腫)が悪化します。

バセドウ病と腫瘍・癌

バセドウ病に関連する腫瘍・癌

  1. バセドウ病の1.3%に甲状腺癌(ほとんど甲状腺乳頭癌)が発生すると言われています(Thyroid. 1998;8:647–652.)。また、バセドウ病に発生する甲状腺腫瘍の10%は甲状腺癌との結果です。
    (海外の報告では5-15%で、若い人のバセドウ病で転移するのが多いようです。World J Surg. 2014;38:80-7.)

  2. バセドウ病の甲状腺組織は破壊と増殖を繰り返し、腺腫様甲状腺腫の形態をとる事があります。
     
  3. 甲状腺腫瘍が無制限に甲状腺ホルモンを作り、甲状腺機能亢進症が起こる事があります(機能性甲状腺腫)。甲状腺腫瘍が単発の場合、プランマー病腺腫様甲状腺腫で複数の時は中毒性多結節性甲状腺腫と言います( バセドウ病の抗体が陰性の甲状腺機能亢進症 )。
    これらに、バセドウ病まで併発するものをマリンレンハート症候群と呼びます。
     
  4. バセドウ病の30%に胸腺の過形成による前縦隔腫瘍を認めます。前縦隔腫瘍は、胸部レントゲンで写る事があり、肺CTで確定診断します。胸腺の過形成による前縦隔腫瘍は、バセドウ病治療によりが甲状腺ホルモンが正常化すると消失します。

    バセドウ病胸腺腫/重症筋無力症を合併する事あり。甲状腺機能亢進症重症筋無力症を悪化させるため甲状腺治療が優先されます。( 甲状腺と密接な胸腺腫/重症筋無力症 CASTLE甲状腺癌 ・大動脈炎症候群 ・上縦隔甲状腺腫瘍 )

バセドウ病の人は甲状腺超音波検査(エコー検査)を受けましょう!

バセドウ病の腺腫様甲状腺腫

腺腫様甲状腺腫 超音波(エコー)画像

腺腫様甲状腺腫は、破壊と増殖を繰り返す甲状腺組織からなる甲状腺の腫れの総称です。病理学的な概念であるため、「病名として使うべきでない」との意見もあります。しかし、超音波検査(エコー検査)で増殖結節と破壊性変化を正確に評価すれば、病名として全く問題ないと考えます。

(左)は腺腫様甲状腺腫の一形態です。白い増殖結節が無数にあります。腺腫様甲状腺腫は、破壊と増殖という条件さえ満たせば、どのような形態でも良く、様々なエコーパターンが存在します。

詳しくは 腺腫様甲状腺腫 を御覧ください。

バセドウ病の甲状腺乳頭癌・甲状腺濾胞癌

バセドウ病甲状腺分化癌甲状腺乳頭癌甲状腺濾胞癌)は、甲状腺濾胞細胞を刺激するTSHレセプター抗体(TSH Receptor Antibody:TR-Ab)、TS-Ab(TSHレセプター抗体[刺激型]) が癌細胞も刺激するため、より悪性度が高いとされます。

1cm大の微小甲状腺濾胞癌でも5cmの頭蓋骨転移をきたしたバセドウ病患者の症例が報告されています。(第55回 日本甲状腺学会 P2-04-11 バセドウ病を合併し頭蓋骨転移を契機に発見された微小な甲状腺濾胞癌の1 例)

バセドウ病は良くなっても隠れていた病気が・・・・

甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺ホルモン過剰状態では、ケガの功名で色々な病気がマスクされ(甲状腺ホルモンが他の病気を抑えていた)、甲状腺ホルモンが正常化すると現れることがあります。

気管支喘息の出現/再発/増悪

甲状腺ホルモンの交感神経刺激作用で拡張していた気管支が元に戻るため、気管支喘息の出現/再発/増悪が起こります。成人喘息の寛解率10%未満なので、症状改善しても吸入ステロイド剤継続要。ベータ2刺激薬・徐放性テオフィリン薬は交感神経刺激しサイロイドハート(甲状腺による心臓障害)を誘発する危険あり、ベータ2刺激薬単独は死亡率が上昇します。ロイコトリエン拮抗薬はアレルギー性鼻炎・副鼻腔炎合併に有用です。

非アトピー型喘息の出現/再発/増悪

非アトピー型喘息はアレルゲン抗体反応がないのに気道に好酸球やリンパ球が浸潤する喘息です。風邪、タバコの煙、大気汚染、気温/湿度の変化、過度のストレスが影響。甲状腺ホルモンの交感神経刺激作用で拡張していた気管支が元に戻るため非アトピー型喘息が現れます。

COPD(慢性気管支炎、肺気腫)の出現/再発/増悪

COPD(慢性気管支炎、肺気腫)が出現あるいは増悪。症状は喘息と同じ、慢性気管支炎はベータ2刺激薬吸入で一秒率が改善し難い点で喘息と区別できます。CO肺拡散能(DLco)低下、肺がのび切ったゴムのようになり(肺コンプライアンス上昇)、速く息を吐けなくなります。

長時間作用型ベータ2刺激薬・長時間作用型抗コリン薬(第一選択)・徐放性テオフィリン薬等を重症度に応じて併用。この際、交感神経刺激されサイロイドハート(甲状腺による心臓障害)を誘発する危険があります。急性増悪繰り返す場合、吸入ステロイド剤も併用します。これらは進行を抑制できませんが呼吸困難・運動耐容能は改善します。

禁煙は絶対:肺機能を改善しませんが、進行速度を低下させます。禁煙しないと甲状腺機能亢進症/バセドウ病自体も再発しやすくなります。
呼吸リハビリは低酸素を改善しませんが呼吸困難・運動耐容能は改善します。

高脂血症出現/再発/増悪

過剰な甲状腺ホルモンによる脂肪分解亢進が正常化するため、血中コレステロール、中性脂肪(トリグリセリド)が上昇します。

甲状腺関連の上記以外の検査・治療    長崎クリニック(大阪)


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