長崎甲状腺クリニック(大阪)新着情報[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査 長崎甲状腺クリニック(大阪)]
2013.09.06
甲状腺・動脈硬化・糖尿病の方は骨粗しょう症検診
甲状腺(橋本病,バセドウ病,甲状腺エコー等)・動脈硬化・内分泌代謝専門の長崎甲状腺クリニック(大阪)からのお知らせです。日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医として甲状腺機能低下症,橋本病,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,内分泌などのホットな話題をお届けします。
甲状腺と骨(骨密度測定)
- 甲状腺機能亢進症/バセドウ病は、甲状腺ホルモンの作用で骨が分解され、骨粗しょう症/骨減少症になる可能性があります。また、甲状腺機能亢進症で骨代謝が亢進し、高カルシウム血症になることがあります。
- 甲状腺機能低下症/橋本病では、動脈硬化が進みます。動脈硬化と骨粗しょう症は密に関係しています。動脈硬化で血流が悪くなると骨を造る細胞の機能が低下、骨粗しょう症/骨減少症になります。また、骨が壊れ溶け出たカルシウムが血管壁に沈着、動脈硬化が進みます
- 副甲状腺機能亢進症(副甲状腺腫・副甲状腺癌・副甲状腺過形成)では、副甲状腺ホルモンの作用で骨が分解され、骨粗しょう症/骨減少症になります。
一方、副甲状腺ホルモンは間欠的に投与すると、逆に骨が増えるため、ヒト副甲状腺ホルモン製剤テリパラチド(商品名:フォルテオ)は骨粗しょう症治療薬として使われます。
甲状腺分化癌(乳頭癌・濾胞癌)は骨転移します。特に、甲状腺濾胞癌は骨転移しやすく、胸椎・腰椎・仙骨などに転移し、ブロック注射しても良くならない難治性腰背部痛になります。MRIと、最終的にはCTガイド下骨生検で確定診断されます。甲状腺濾胞癌骨転移は、乳頭癌骨転移に比べ、I-131 を取り込みやすいものの病勢コントロール困難が多く、肺転移合併も多く、甲状腺濾胞癌の10年生存率は80%以上ですが、骨転移すると40%で、かなり悪いです。
甲状腺癌脊椎転移を手術することがありますが、甲状腺癌は血管多いため出血量が多くなるようです。
最近、分子標的薬:抗RANKL抗体デノスマブ(ランマーク®)が多発性骨髄腫による骨病変、固形癌骨転移による骨病変の適応で承認されました。甲状腺癌骨転移への効果が期待されます。
詳細は 甲状腺と骨 を御覧ください
文責:長崎甲状腺クリニック(大阪)院長 日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 長崎俊樹
今日は「甲状腺・動脈硬化・糖尿病の方は骨粗しょう症検診」の話でした。
長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市,生野区,天王寺区も近く。