夏バテと甲状腺[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医,橋本病,甲状腺機能低下症,甲状腺機能亢進症,バセドウ病 長崎甲状腺クリニック 大阪]
甲状腺:専門の検査/治療/知見② 橋本病 バセドウ病 エコー検査 長崎甲状腺クリニック(大阪)
甲状腺専門の長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外(Pub Med)・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌内科で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。
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- 夏バテと甲状腺 (本ページ)
- 甲状腺機能亢進症/バセドウ病と熱中症
長崎甲状腺クリニック(大阪)は甲状腺専門クリニックです。夏バテ自体の診療を行っておりません。
Summary
甲状腺ホルモンは体温と新陳代謝を調節する役割があるため、甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症/バセドウ病のどちらでも、夏バテ(summer fatigue、熱疲労)を悪化させる。甲状腺機能亢進症/バセドウ病では①過剰な熱産生から高体温に②発汗も増えて脱水に→最悪、熱中症③睡眠相後退症候群により、睡眠不足が悪化④特に、高齢者において食欲不振が悪化。甲状腺機能低下症では①食欲不振が悪化②閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)により、睡眠不足が悪化するが、体温が上昇しにくい分、夏バテの影響を受けにくい。逆に、ギンギンに冷えた冷房下では辛い。
Keywords
甲状腺機能低下症,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,夏バテ,甲状腺,熱産生,睡眠不足,食欲不振,冷房
夏バテ(summer fatigue、熱疲労)とは
夏バテ(summer fatigue、熱疲労)とは、夏の暑さや湿度(高温多湿)によって体の不調を来し、疲労感や食欲不振、倦怠感などの症状が現れる状態。夏バテが起きる機序は、
- 暑さで体温調節機能が過剰に働き、体力・エネルギーを消耗
- 室内外の温度差(冷房の効いた室内と酷暑の屋外)で自律神経のバランスが崩れる→体温調節不良に
- 暑さで寝苦しく、睡眠不足に
- 食欲が落ちてエネルギー不足・体力低下→免疫力低下
- 内分泌代謝系に影響
夏バテを解消・予防するには、
- こまめな水分補給[ミネラルを含む茶(茶葉からミネラルが出てくる)、ミネラルウォーター(ただし、日本のものは軟水なのでミネラルは少ない)、イオン飲料、スポーツ飲料、OS-1]
- バランスの取れた食事;炭水化物(麺類)に偏らず、タンパク質の多い食事
- マルチビタミン補給
- 夜間は冷房を使用する(冷やし過ぎない)
夏バテと甲状腺機能亢進症/バセドウ病
甲状腺ホルモンは体温と新陳代謝を調節する役割があります[甲状腺の機能(役割)]。そのため、甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症/バセドウ病のどちらでも、夏バテを悪化させる可能性があります。
甲状腺機能亢進症/バセドウ病では、
- 体の糖や脂肪(筋肉までも)がドンドン燃焼されて、過剰な熱を発生し高体温に
- 体温の異常上昇を防ぐために発汗も増えて脱水に→最悪、熱中症に(甲状腺機能亢進症/バセドウ病で熱中症がおこりやすい)
- 睡眠相後退症候群により、睡眠不足が悪化
- 特に、高齢者において食欲不振が悪化(高齢者バセドウ病)
夏バテと甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症では、
- 食欲不振が悪化
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)により、睡眠不足が悪化
新陳代謝が悪く、体温が上昇しにくい分、甲状腺機能亢進症/バセドウ病と比べて夏バテの影響を受けにくいかもしれません。逆に、ギンギンに冷えた冷房下では辛いでしょう。
甲状腺関連の上記以外の検査・治療 長崎甲状腺クリニック(大阪)
長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,天王寺区,東大阪市,生野区,浪速区にも近い。