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内分泌代謝(副甲状腺・副腎・下垂体・妊娠)専門の検査/治療/知見[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 長崎甲状腺クリニック(大阪)]

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内分泌代謝(副甲状腺・副腎・下垂体)専門の検査/治療/知見 長崎甲状腺クリニック(大阪)

甲状腺専門内分泌代謝長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学 代謝内分泌病態内科学講座で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。

甲状腺機能低下症に似ている病気

甲状腺・動脈硬化・内分泌代謝・糖尿病に御用の方は 甲状腺編    動脈硬化編  内分泌代謝(副甲状腺/副腎/下垂体/妊娠・不妊等  糖尿病編 をクリックください

症状から甲状腺の病気が疑われても、甲状腺に大した異常が無い場合、

  1. 似ている、合併している副腎皮質機能低下症
  2. 成人成長ホルモン分泌不全症
  3. 亜鉛欠乏症
  4. 甲状腺と似ている女性更年期障害男性更年期障害
  5. 現代日本にも脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏

などが疑われます。

(目次)

副甲状腺/高カルシウム血症・低カルシウム血症

  1. 高カルシウム血症副甲状腺   腫瘍随伴体液性高カルシウム血症(HHM)・局所性骨溶解性高カルシウム血症
    家族性/後天性低カルシウム尿性高カルシウム血症・薬剤性 サルコイドーシス
  2. 低カルシウム血症副甲状腺    低カルシウム血症はビタミンD欠乏 高リン(P)血症 腎性副甲状腺機能亢進症
  3. 甲状腺のう胞と思っても実は副甲状腺のう胞・正中頸のう胞・側頸のう胞

副腎

  1. 副腎偶発腫瘍(インシデンタローマ) 甲状腺腫瘍と副腎腫瘍
  2. 高血圧・糖尿病、実は副腎の病気/副腎腫瘍(褐色細胞腫)
  3. 高血圧、実は副腎の病気/副腎腫瘍(原発性アルドステロン症)
  4. 高血圧・糖尿病・メタボ、実は副腎の病気/副腎腫瘍(クッシング症候群)、 アレルギー性鼻炎薬で副腎の病気に?
  5. 転移性副腎腫瘍・副腎皮質癌・ 副腎原発悪性リンパ腫神経芽腫
  6. 似ている、合併している副腎皮質機能低下症 髄膜炎菌/肺炎球菌で副腎クリーゼ(急性副腎皮質不全)、副腎出血   先天性副腎過形成・副腎白質ジストロフィー 

APS(多腺性自己免疫症候群)

高血圧

  1. 内分泌高血圧,閉経後(更年期)高血圧,悪性高血圧,高レニン・高アルドステロン高血圧,薬剤誘発性高血圧
  2. 腎血管性高血圧/腎硬化症

低血糖症

  1. 低血糖症(総論)   低血糖症(各論)

痛風

  1. 甲状腺と尿酸/痛風偽痛風          低尿酸血症

甲状腺の病気に似ている

  1. 成人成長ホルモン分泌不全症
  2. 甲状腺の病気に似ている亜鉛欠乏症、甲状腺でむずむず脚症候群
  3. 甲状腺と似ている女性更年期障害 男性更年期障害

肥満症

  1. 内分泌肥満
  2. 肥満症メタボリック症候群の原因・内臓脂肪  肥満治療・無理な運動の害

内分泌便秘・胃腸障害・膵内分泌腫瘍

  1. 便秘・下痢・胃潰瘍はホルモン(内分泌)の病気
  2. 意外と多い膵内分泌腫瘍・消化器神経内分泌腫瘍 神経内分泌腫瘍(NET)とカルチノイド症候群
  3. 甲状腺・内分泌と膵臓と糖尿病

長崎甲状腺クリニック(大阪)独自の内分泌代謝関連検査

  1. 首の腫瘤・しこり・腫れ、甲状腺と思っても実は・・・超高解像度超音波(エコー)で調べると
  2. 甲状腺内分泌の)腹部エコー(副腎・肝胆膵腎・前立腺)
  3. サーモグラフィー(熱の分布)・クリオグロブリン血症

禁煙指導

  1. 禁煙指導喫煙/受動喫煙は甲状腺・動脈硬化・糖尿病全てに悪

ミネラル・ビタミン・栄養

  1. 低ナトリウム血症(血の塩分濃度が低い)--副腎皮質機能低下症(アジソン病)SIADH
  2. 低カリウム血症(甲状腺以外)     低マグネシウム血症
  3. 高カリウム血症高ナトリウム血症
  4. アンチエイジング(マルチビタミン等)は内分泌代謝から
  5. 現代日本にも脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏    リフィーディング症候群と低リン血症
  6. 末梢静脈栄養輸液製剤(PPN製剤)と甲状腺・内分泌代謝の病気

ホルモン産生腫瘍(肺)

  1. ホルモンを作る小細胞肺癌・神経内分泌大細胞癌

女性関連(妊娠・出産・不妊等)

  1. 妊娠出産分娩授乳と内分泌障害①(甲状腺他)・妊娠高血圧 妊娠/授乳関連骨粗しょう症・出産後甲状腺炎と紛らわしい周産期心筋症
  2. 出産、分娩に伴う大量出血で甲状腺機能低下症副腎不全シーハン症候群
  3. 不妊・生理不順 高プロラクチン血症   不妊・生理不順-中枢性性低ゴナドトロピン性腺機能低下症(男性不妊も)
  4. 糖尿病で不妊・生理不順 :多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・インスリン受容体異常症
  5. 婦人科の病気・経口避妊薬と甲状腺
  6. 愛情ホルモン、オキシトシン
  7. 甲状腺と似ている女性更年期障害

男性関連

  1. 男性更年期障害(更年期症候群) 甲状腺と前立腺 甲状腺と膀胱 男性不妊と甲状腺

下垂体関連

  1. 糖尿病じゃないよ!尿崩症 ・バソプレッシン ・夜間多尿・夜間頻尿・夜尿症
  2. 下垂体前葉機能低下症  シーハン症候群
  3. 下垂体腫瘍と視神経障害・内分泌エマージェンシー下垂体卒中・蓄膿(副鼻腔炎)で下垂体機能低下症下垂体膿瘍
  4. ラトケ嚢胞/エンプティ・セラ症候群で下垂体機能低下症
  5. 中枢性(続発性)副腎皮質機能低下症甲状腺異常
  1. 下垂体性ゴナドトロピン分泌亢進症 視床下部過誤腫 松果体部腫瘍 ACTH産生下垂体腺腫(クッシング病,)

自己免疫疾患

  1. 大動脈炎症候群(高安動脈炎、脈なし病)、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)と甲状腺

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)と甲状腺

内分泌(ホルモン)の病気

そもそも、内分泌とはどういう意味ですか?

内分泌とホルモン

早い話、ホルモンの合成・分泌・その作用を言います。ホルモンを作り、分泌する臓器が内分泌臓器で、甲状腺副甲状腺副腎、脳視床下部/脳下垂体卵巣精巣があります。意外にも膵臓、心臓、腎臓脂肪組織、骨を造る細胞などもホルモンを作ります。

同時に、これら内分泌臓器の異常は、ホルモンの異常となり、そのホルモンが作用を及ぼす臓器の異常になります。

内分泌ホルモンと標的器官

これらの内分泌ホルモンの体内での調節は、

脳にある視床下部を司令塔として、下垂体を制御するホルモンを分泌
下垂体からは各内分泌腺を制御するホルモンを分泌
→各内分泌腺からは標的臓器に作用するホルモンが分泌されます。
→同時に、各内分泌腺から分泌されたホルモンは脳にある視床下部・下垂体にフィードバックを掛けて制御します。

焼肉のホルモンは意味が違う

焼肉のホルモンは「放る(捨てる)もん(物)」で、本来食べずに捨てるような内臓

  1. みの(胃)
  2. こてっちゃん(腸)
  3. はつ(心臓)

などの事。意味が違います。

ただし、鳥屋の裏メニュー「くび」(正式には存在しない首の部分で、どこかで見たような蝶の形をした物が付いている)は、食べると心臓がドキドキして体が熱くなってきます。これがバセドウ病の状態なのか!と実体験しました。皆様、素人が決して真似をしない様に。

内科で見逃されている内分泌の病気

実は、内科で見逃されている、あるいは間違って治療されている内分泌の病気が非常に多いのです。高血圧・糖尿病コレステロール/中性脂肪の異常(高脂血症)・メタボリック症候群・肥満症動脈硬化骨粗しょう症・低血糖症むずむず脚症候群・更年期障害・便秘・下痢・胃潰瘍・低ナトリウム血症/低カリウム血症など挙げれば、きりがありません。

原因となっているホルモン、内分泌臓器を特定して、正しく治療する事が大事です。

最も多いのは、長崎甲状腺クリニック(大阪)が専門とする甲状腺の病気。次いで、副腎脳視床下部/脳下垂体副甲状腺です(更年期障害を除く)。

甲状腺1つにしても、内科(一般、総合)で漫然と対症療法されているものとして、

  1. 高コレステロール血症(LDLコレステロール)が甲状腺の病気と気付かない甲状腺と高コレステロール血症
  2. 低HDLコレステロール血症が甲状腺の病気と気付かない(甲状腺と低HDLコレステロール血症/中性脂肪
  3. 高血圧が甲状腺の病気と気付かない(甲状腺の血圧管理・高血圧 )
  4. 糖尿病の悪化に甲状腺の病気が関与(甲状腺と糖尿病 )
  5. 高尿酸血症、痛風が甲状腺の病気と気付かない(甲状腺と尿酸/痛風偽痛風 )
  6. 肥満が甲状腺の病気と気付かない(内分泌肥満(甲状腺と肥満 )
  7. 貧血が甲状腺の病気と気付かない(甲状腺と貧血 )
  8. 不整脈が甲状腺の病気と気付かない(甲状腺と頻脈性不整脈  徐脈性不整脈 )

など日常茶飯事です。

内科(一般、総合)以外の科でも

  1. 甲状腺機能亢進症/バセドウ病が原因の心房細動を、循環器科(心臓内科)で延々と治療されている
  2. 甲状腺機能亢進症/バセドウ病が更年期障害として、婦人科(女性診療科)で延々と治療されている
  3. 甲状腺機能低下症/橋本病甲状腺機能亢進症/バセドウ病が、うつ病・神経症・パニック障害として、神経科/精神科/心療内科で延々と治療されている
  4. 副腎褐色細胞腫が、高血圧・糖尿病として、延々と治療されている
  5. 副腎原発性アルドステロン症が、高血圧低カリウム血症として、延々と治療されている
  6. 副腎クッシング症候群が、高血圧糖尿病・メタボリック症候群として、延々と治療されている
  7. バセドウ病眼症を眼科で、アレルギー性結膜炎や疲れ目と診断して治療
  8. 副腎皮質機能低下症成人成長ホルモン分泌不全症を、加齢・更年期・虚弱体質として、かたずけられている。

甲状腺だけでも、以下のように内分泌科以外の他科を受診し、間違った治療をされる可能性があります。(「甲状腺診療 医療安全について」より抜粋)

見逃されている甲状腺の病気

長崎甲状腺クリニック(大阪)での診断・治療の流れ

長崎甲状腺クリニック(大阪)は、甲状腺の専門診療だけに特化しているので、甲状腺以外は診れません

甲状腺の病気が疑われる場合は、甲状腺専門医である院長自らが、その場で甲状腺超音波(エコー)検査、リアルタイムで解説)します。

長崎甲状腺クリニック(大阪) ゆるキャラ 甲Joう君

代謝の病気

代謝の病気とは?

体内で、生命維持のためおこなわれる生体内物質の合成・分解、その調節を「代謝」といいます。 

代謝の病気と言われても、ピンと来ない人が大半でしょう。代謝の病気は、動脈硬化、糖尿病、コレステロール/中性脂肪の異常(高脂血症)、痛風、肥満症、メタボリック症候群、栄養障害、低血糖症、亜鉛欠乏症、ビタミン欠乏症・過剰症、骨粗しょう症/骨軟化症、高・低カルシウム血症、高・低ナトリウム血症、高・低カリウム血症などがあります。

長崎甲状腺クリニック(大阪)の代謝の病気の診断・治療

大阪市立大学医学部非常勤講師として、大阪市立大学 代謝内分泌内科で習得した専門知識・専門技術にもとずく検査/治療を行います。

長崎甲状腺クリニック(大阪)では、内分泌の病気に伴う代謝の病気の診断・治療行う場合がありますが、特殊なもの以外は私でなくても診れますので他院で治療していただく事がほとんどです。

甲状腺の病気に似ている合併している・内分泌代謝の病気

甲状腺の病気(甲状腺機能亢進症/バセドウ病,甲状腺機能低下症/橋本病)と思っていても、実は副腎・下垂体・亜鉛欠乏のことがあります。これらは、甲状腺の病気に似ていたり、合併していたりします。合併により互いの症状を悪化させ合うため、両方見つけて治療するのが大事です。

  1. 似ている、合併している副腎皮質機能低下症 ・甲状腺腫瘍と副腎腫瘍
  2. 髄膜炎菌/肺炎球菌で副腎クリーゼ(急性副腎不全)、副腎出血,  先天性副腎過形成,  副腎白質ジストロフィー 
  3. 成人成長ホルモン分泌不全症
  4. 甲状腺の病気に似ている亜鉛欠乏症、甲状腺でむずむず脚症候群
  5. 甲状腺と似ている女性更年期障害男性更年期障害
  6. 現代日本にも脚気(かっけ)・ビタミンB1欠乏
  7. サルコペニア/サルコペニア肥満症・フレイル
  8. 甲状腺機能亢進症/バセドウ病に間違える筋萎縮性側索硬化症(ALS)・悪性症候群、無顆粒球症のような重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
  9. 甲状腺の病気に似ているミトコンドリア病・ライソゾーム病(ポンペ病など)

高リン(P)血症

長崎甲状腺クリニック(大阪)は、甲状腺専門クリニックです。高リン血症、腎性副甲状腺機能亢進症の診療は行っておりません。

高リン血症は血清リン(P)濃度4.5mg/dL以上、原因は低カルシウム血症性[慢性腎臓病(CKD)、副甲状腺機能低下症など]、高カルシウム血症性[サルコイドーシス、ビタミンD中毒]。骨芽細胞で産生されるリン利尿ホルモン(FGF23)分泌促進→腎臓近位尿細管のリン再吸収低下、活性型ビタミンD産生抑制→2次性(腎性)副甲状腺機能亢進症→①骨粗鬆症・骨軟化症→骨折、寝たきり②動脈硬化・血管石灰化→心血管障害(生命予後直結)。治療はリン制限(加工食品・清涼飲料水;特にコーラ系)、リン吸着剤[セベラマー、炭酸ランタン、スクロオキシ水酸化鉄(甲状腺ホルモン(チラーヂン)吸収障害)]

 高リン血症の原因

高リン血症は血清リン(P)濃度が4.5mg/dL以上の状態。 高リン血症の原因は、

低カルシウム血症に伴う

  1. 慢性腎臓病(CKD);腎機能低下(GFR< 30mL/min)によりリン(P)排泄ができなくなる
  2. 副甲状腺機能低下症偽性副甲状腺機能低下症偽性偽性副甲状腺機能低下症
  3. 代謝性または呼吸性のアシドーシス

高カルシウム血症に伴う

  1. サルコイドーシス
  2. ビタミンD中毒

低カルシウム血症高カルシウム血症が治療対象になる事が多いため、高リン血症に目が行く事は少ないです。

大半の高リン血症は無症状です。臨床上、問題になるのは低カルシウム血症高カルシウム血症 の症状。

高リン血症を治療しなければならない理由

高リン血症は、骨芽細胞で産生されるリン利尿ホルモン(FGF23;fibroblast growth factor 23,線維芽細胞成長因子23)分泌を促進します。FGF23は

  1. 腎臓の近位尿細管でのリンの再吸収を減弱させ、
  2. 腎臓での活性型ビタミンD産生も抑制するため、
  1. 低カルシウム(Ca)血症
  2. 2次性(腎性)副甲状腺機能亢進症:血中カルシウムを上昇させるため、代償性にPTH(副甲状腺ホルモン)分泌過剰
    →骨粗鬆症・骨軟化症→骨折、寝たきりになり弱って死亡(Bone Miner Res. 2016;31(6):1146-57.)(Bone. 2013;52:562-567.)
    →血管石灰化(J Am Soc Nephrol 19: 213-216, 2008)→心血管障害(生命予後に直結)(Ther Apher Dial 17: 221-228, 2013)

(詳細は CKD-MBD(慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常) )

高リン血症により動脈硬化(血管中膜石灰化、リン酸カルシウムが蓄積)が促進されます(Am J Kidney Dis. 1998;31:607-617.)(J Atheroscler Thromb. 2015;22:1197-206.)。

高リン血症により、老化が促進、不妊の原因になります(J Toxicol Sci. 2015;40:55–69.)(FASEB J: Official Publ Federation Am Soc Exp Biol. 2010;24:3562–71.)。

高リン血症の治療

高リン血症の治療は、

  1. リン制限;リンは、あらゆる食品に含まれ、特に蛋白質に多いため蛋白制限食が必要(Nat Rev Nephrol. 2011;7:369-84.)。しかし、蛋白制限は栄養状態の悪化、免疫力の低下につながるため、現実には無理。
    豆類など植物性蛋白食材に含まれるリンは、腸からの吸収悪いフィチン酸塩の形で存在するため、植物性蛋白摂取が有用。

    特に自然食品でない
    ①加工食品(インスタントラーメン、ハム)
    ②練り製品(かまぼこ、ソーセージ)
    ③調整飲料水・清涼飲料水;特にコーラ系、定期的に摂取する人は骨密度が低い
    には、発色剤、麺の歯ごたえを良くする(かんすいなど)、清涼感・スッキリ感を演出するのに大量のリン酸添加物が含まれます。自然食品中心にするだけでも血清リン(P)濃度が低下します(J Ren Nutr. 2017;27:97-105.)。でも現実には無理ですが・・・。
     
  2. リン吸着剤
    ①アルミニウム含有制酸薬(アルサルミン®、スクラルファート®)は甲状腺ホルモン(チラーヂン)吸収障害、アルミニウム認知症、アルミニウム骨軟化症;透析患者には向かない
    ②炭酸カルシウム(アスパラカルシウム®、カルタン®)、酢酸カルシウム;透析患者は(カルシウム)x(リン)が過剰になり血管石灰化が生じる、甲状腺ホルモン(チラーヂン)吸収障害
    ③セベラマー(レナジェル®、フォスブロック®);カルシウムを含まないリン酸結合性ポリマー(透析患者に使用、食直前服用)、甲状腺ホルモン(チラーヂン)吸収障害(Int Urol Nephrol. 2007;39(2):599-602.)
    ④ビキサロマー(キックリン®);リン酸結合性ポリマーで、セベラマーと比べ膨潤しにくく、腹部膨満や便秘など消化器系の副作用が少ない。過塩素血症性の代謝性アシドーシスを起こさない。胆汁酸の吸着能が低く、ビタミンの吸収障害が少ない。
    ⑤炭酸ランタン(ホスレノール®);カルシウムを含有しない(透析患者に使用、食直前服用)、甲状腺ホルモン(チラースクロオキシ水酸化鉄、クエン酸第二鉄(リオナ®);鉄欠乏治療とリン吸着両方の作用(透析患者に使用)、甲状腺ホルモン(チラーヂン)吸収障害 
     
  3. 食塩水による利尿;腎機能が正常な場合の急性高リン血症の治療
     
  4. 血液透析(腎不全患者)

腎性副甲状腺機能亢進症

腎性副甲状腺機能亢進症の機序

リン蓄積による高リン血症は、骨芽細胞で産生されるリン利尿ホルモン(FGF23;fibroblast growth factor 23,線維芽細胞成長因子23)分泌を促進します。FGF23は

  1. 腎臓の近位尿細管でのリンの再吸収を減弱させ、
  2. 腎臓での活性型ビタミンD産生も抑制するため、
  1. 低カルシウム(Ca)血症
  2. 2次性(腎性)副甲状腺機能亢進症:血中カルシウムを上昇させるため、代償性にPTH(副甲状腺ホルモン)分泌過剰
腎性副甲状腺機能亢進症

腎性副甲状腺機能亢進症の症状

  1. 骨粗鬆症・骨軟化症→骨折、寝たきりになり弱って死亡(Bone Miner Res. 2016;31(6):1146-57.)(Bone. 2013;52:562-567.)
    骨痛(線維性骨炎おこすほどの重症例)
    骨髄線維化による造血能低下→貧血(Am J Kidney Dis 53: 823-834, 2009)
  2. 動脈硬化(血管中膜石灰化、リン酸カルシウムが蓄積)が促進されます(Am J Kidney Dis. 1998;31:607-617.)(J Atheroscler Thromb. 2015;22:1197-206.)。→心血管障害(生命予後に直結)(Ther Apher Dial 17: 221-228, 2013)
    副甲状腺ホルモン(PTH)が心臓に直接作用し、心室性不整脈、左室収縮能・拡張能を低下
  3. 低カルシウム(Ca)血症の症状
  4. 副甲状腺ホルモン(PTH)によるかゆみ(難治性の掻痒症)
  5. 老化が促進(J Toxicol Sci. 2015;40:55–69.)
  6. 不妊の原因(FASEB J: Official Publ Federation Am Soc Exp Biol. 2010;24:3562–71.)。

末梢静脈栄養輸液製剤(PPN製剤)と甲状腺・内分泌代謝の病気

末梢静脈栄養輸液製剤(PPN製剤)のプラスアミノ輸液・ビーフリード輸液・ツインパル輸液・パレセーフ輸液・アミグランド輸液・パレプラス輸液は、

  1. 経口摂取不十分で、軽度の低蛋白血症・低栄養状態
  2. 手術前後のアミノ酸補給、電解質補給、ビタミンB1補給、水分補給

に保険適応があります。

電解質代謝異常のある患者には禁忌で、内分泌代謝の病気が該当する場合があります。

  1. 高カリウム血症原発性副腎皮質機能低下症など)
  2. 高リン血症(副甲状腺機能低下症など)
  3. 高マグネシウム血症(甲状腺機能低下症など)
  4. 高カルシウム血症(副甲状腺機能亢進症など)
  5. 糖尿病

の患者です。

甲状腺機能亢進症/バセドウ病と似ているセロトニン症候群、神経内分泌腫瘍(NET)とカルチノイド症候群

※長崎甲状腺クリニック(大阪)は、甲状腺専門クリニックです。セロトニン症候群、神経内分泌腫瘍(NET)、カルチノイド症候群の診療は行っておりません。

セロトニン症候群は①選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)②セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)③トリプタン系片頭痛治療薬で脳内セロトニン作用が増強される。症状は精神不安定、発熱、発汗、高血圧、頻脈、振戦、下痢、ミオクローヌス、意識障害で甲状腺機能亢進症/バセドウ病、甲状腺クリーゼ類似。神経内分泌腫瘍 (NET)はセロトニン・ブラジキニン等分泌しカルチノイド症候群。セロトニン症状に加え紅潮、カルチノイド心不全。診断は尿中5-ヒドロキシインドール酢酸測定、オクトレオチドシンチグラフィ。治療は外科切除、肝転移は肝動脈化学塞栓術(TACE)、ソマトスタチンアナログ。

甲状腺機能亢進症/バセドウ病と似ているセロトニン症候群

セロトニン症候群とは

セイヨウオトギリソウ(弟切草,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品でセロトニン症候群

セロトニン系の精神安定剤、抗うつ剤

  1. 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI);マレイン酸フルボキサミン(ルボックス®、デプロメール®)、塩酸パロキセチン(パキシル®)、塩酸セルトラリン(ジェイゾロフト®)
  2. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI);塩酸ミルナシプラン(トレドミン®)
  3. トリプタン系片頭痛治療薬;エレトリプタン(レルパックス®)、スマトリプタン(イミグラン®)、ゾルミトリプタン(ゾーミッグ®)、エレトリプタン(マクサルト®)、ナラトリプタン(アマージ®)

に、セイヨウオトギリソウ(弟切草,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品を併用すると、脳内のセロトニン作用が増強され、セロトニン症候群をおこします。

それ以外にも

  1. セロトニン等を産生する神経内分泌腫瘍 (NET)(カルチノイド症候群
  2. シビレタケ中毒

でも起こります。

セロトニン症候群の症状

セロトニン症候群の症状は、

  1. 精神不安定、落ち着きがない
  2. 発熱、発汗
  3. 高血圧、心拍数の増加(頻脈)
  4. ふるえ、振戦
  5. 吐き気、下痢
  6. 中枢神経症状;ミオクローヌス
  7. 意識障害(興奮、錯乱、昏睡)

など甲状腺機能亢進症/バセドウ病、重要例では甲状腺クリーゼ 、褐色細胞腫クリーゼ の症状に類似します。

セロトニン症候群

セロトニン症候群の治療

セロトニン症候群の治療は、

  1. 全てのセロトニン作動薬を中止。軽症状ならベンゾジアゼピン系薬剤に変更
  2. 重症例ではICU管理;体温冷却、高血圧・頻脈にニトロプルシド、エスモロールなど。セロトニン拮抗薬のシプロヘプタジン(ペリアクチン®)投与。ミオクローヌスには抗てんかん薬クロナゼパム(リボトリール®・ランドセン®)

神経内分泌腫瘍(NET)とカルチノイド症候群

神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor/neoplasm: NET/NEN)とカルチノイド症候群

カルチノイド腫瘍は、神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor/neoplasm: NET/NEN)の旧称です。神経内分泌腫瘍は、ホルモンやペプチドを分泌する神経内分泌細胞の腫瘍の総称です。

神経内分泌腫瘍 (NET)は、

  1. 消化器(最多が直腸、膵臓)が約60%(消化器神経内分泌腫瘍
  2. 肺や気管支が約30%
  3. 精巣、卵巣でも発生します
    (Neuroendocrinology 80: 3-7, 2004)。

セロトニン症候群に近い病態は、セロトニン等(セロトニ・ブラジキニン・ヒスタミン・プロスタグランジン・ポリペプチドホルモンなど)を産生する神経内分泌腫瘍 (NET)でも起こります(カルチノイド症候群)。

神経内分泌腫瘍 (NET)の20%未満にカルチノイド症候群がおこります。カルチノイド症候群は、門脈系で血中酵素や肝酵素によりセロトニンが分解されると起こり難いため、ほとんどが回腸に発生し肝転移する神経内分泌細胞癌です(肝静脈から体循環に直接入るため)。

肝転移したり、門脈を迂回する虫垂・直腸、膵臓、気管支の事もあります。肺の小細胞肺癌、膵島細胞癌、甲状腺髄様癌の事も。

カルチノイド症候群の症状

カルチノイド症候群の症状は甲状腺機能亢進症/バセドウ病に似ていて、

  1. セロトニン代謝物の作用によりセロトニン症候群の症状(Curr Opin Anaesthesiol 16: 343-7, 2003.)
  2. ヒスタミン・ブラジキニンは血管拡張作用あるため頭頸部の紅潮(精神的ストレス・食物・温かい飲料・アルコールで誘発)
  3. 気管支収縮、カルチノイド心不全(肺動脈弁・三尖弁が線維化)をおこします。(Curr Opin Anaesthesiol 16: 343-7, 2003.)

カルチノイド症候群の診断

カルチノイド症候群の診断は、

  1. 尿中5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)測定
  2. オクトレオチドシンチグラフィ(オクトレオスキャン®)

カルチノイド症候群の治療

カルチノイド症候群の治療は

  1. 外科的切除;原発性肺カルチノイドは根治切除できる事が多い。
  2. 肝転移は肝動脈化学塞栓術(TACE)、ラジオ波焼灼術など
  3. ソマトスタチンアナログのオクトレオチド酢酸塩注射液(サンドスタチン®)が有効。

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)と甲状腺

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)とは

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)は、常染色体劣性遺伝によるcystic fibrosis transmembrane conductance regulator(CFTR)タンパク質の異常により発症します。日本では、約60万人に1人とまれですが、欧米人では約3000人に1人と一般的な病気です。CFTRタンパク質は陰イオンチャネルなので塩化物イオン(Cl-)の輸送が妨げられ、粘液うっ滞から分泌液が粘稠になります。その結果、細菌が繁殖し肺炎・副鼻腔炎を繰り返します。

のう胞性線維症 副鼻腔炎 CT画像

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)では、

  1. 慢性副鼻腔炎
  2. 肺では細気管支炎・気管支炎を繰り返し気管支拡張症、肺高血圧症に
  3. 膵臓では、のう胞化、線維化、脂肪置換
  4. 胎便性イレウス(40~50%);胎便の粘稠度が高くなり、回腸末端部で通過障害

が起こります。

のう胞性線維症の肺

のう胞性線維症の肺

のう胞性線維症の気管支

のう胞性線維症の気管支

のう胞性線維症 肺CT画像

のう胞性線維症 肺CT画像;両肺に棍棒状の気管支拡張および壁肥厚。

のう胞性線維症 膵臓 脂肪置換 エコー所見

のう胞性線維症 膵臓 脂肪置換 エコー所見

のう胞性線維症 膵臓 脂肪置換 CT画像

のう胞性線維症 膵臓 脂肪置換 CT画像

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)と甲状腺

白人では、CFTR遺伝子の保有率は非がん患者3.15%と比較して、甲状腺癌で4.51%と有意に高かった(Int J Cancer. 2021 Apr 1;148(7):1658-1664.)。

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)では、

  1. 嚢胞性線維症関連糖尿病
  2. 嚢胞性線維症関連骨疾患;嚢胞性線維症自体の影響とビタミンD欠乏症
  3. ビタミンD欠乏症;膵臓の機能不全によるビタミンD吸収障害、
  4. 低身長などの発育障害;膵酵素剤による栄養吸収の増加に伴い改善しつつある
  5. 低ゴナドトロピン血症;初潮の遅れ、生理不順(52%)、不妊症(女性の50%、男性は精管の欠如もあるため98%以上)
  6. 甲状腺機能低下症

など、内分泌疾患の合併があります。(Curr Opin Endocrinol Diabetes Obes. 2014 Oct;21(5):422-9.)

嚢胞性線維症(cystic fibrosis)においては、

  1. 潜在性甲状腺機能低下症(11.6%)
  2. ヨウ素(ヨード)欠乏症(83.7%);膵臓の機能不全によるヨウ素(ヨード)吸収障害、汗に失われるヨウ素(ヨード)の増加
    (J Trace Elem Med Biol. 2013 Apr; 27(2):122-5.)

ヨウ素(ヨード)を含む去痰剤を使用している嚢胞性線維症(cystic fibrosis)患者での甲状腺腫、甲状腺機能低下症が報告されています(J Pediatr. 1971 Oct; 79(4):684-7.)。

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