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甲状腺の病気に似ている成人成長ホルモン分泌不全症   [甲状腺 専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波(エコー)検査の長崎甲状腺クリニック(大阪)]

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甲状腺の病気に似ている成人成長ホルモン分泌不全症

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Summary

大人になっても成長ホルモン(GH)は、体の代謝や臓器の維持に必要です。成人成長ホルモン分泌不全は、高脂血症・高血圧・耐糖能異常により心筋梗塞の危険因子で、筋肉量の減少・運動能力低下、骨粗鬆症、疲れやすい、うつ症状、皮膚の乾燥と菲薄化、体毛の柔軟化など、甲状腺機能低下症のような症状がおこります。成人成長ホルモン分泌不全症の診断は、ソマトメジンC(IGF-l)測定、インスリン負荷、アルギニン負荷、グルカゴン負荷、またはGHRP-2負荷試験が必要。成人成長ホルモン分泌不全症の治療は、成長ホルモン(GH)の補充療法です。

甲状腺の病気に似ている成人成長ホルモン分泌不全症

脳下垂体から分泌される成長ホルモン(GH)が、子供の成長に不可欠であるのは、誰でも知っています。しかし、成長が止まり大人になっても成長ホルモン(GH)は分泌され続け、体の代謝や臓器の維持に大きな役割を果たします。成人であっても成長ホルモン(GH)が不足すると、

  1. 脂質代謝が悪くなり体脂肪が増加、高脂血症や高血圧、耐糖能異常が出現し、心筋梗塞など心血管系障害の危険因子になります。( 内分泌肥満 )
  2. 筋肉量が減少し、運動能力低下(サルコペニア)
  3. 骨量が減少し骨粗鬆症
  4. 疲れやすく、うつ症状
  5. 皮膚の乾燥と菲薄化、体毛の柔軟化

など、甲状腺機能低下症のような症状がおこります

成長ホルモン調節機序
成人成長ホルモン分泌不全症の症状

成人成長ホルモン分泌不全症の症状

成人成長ホルモン分泌不全症の病態

成人成長ホルモン分泌不全症の病態

成人成長ホルモン分泌不全症の診断

  1. ソマトメジンC(IGF-l)測定:成長ホルモン(GH)の作用を仲介するタンパクで、成長ホルモン(GH)に比べ血中半減期が長いため、成長ホルモン(GH)そのものを測定するより信頼性が高い。
  2. 成長ホルモン(GH)分泌刺激試験として、インスリン負荷、アルギニン負荷、グルカゴン負荷、またはGHRP-2負荷試験を行います(大阪市立大学病院 代謝内分泌内科に短期入院して行います)。

成人成長ホルモン分泌不全症の治療

成人成長ホルモン分泌不全症の治療は、成長ホルモン(GH)の補充療法です。成長ホルモン(GH)補充療法は、ペン型の専用注入器を使って遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤を自己注射で補う治療です。

成長ホルモンの補充療法の適応

遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤成人成長ホルモン分泌不全症への適用は、

  1. 小児期に成長ホルモン分泌不全症と確定診断され、成人後も継続使用する場合
  2. 成人期発症では頭蓋内器質性疾患(脳腫瘍、脳炎・髄膜炎、脳外傷など)の既往、または周産期異常の既往があり、成人成長ホルモン分泌不全症の診断と治療の手引き」(負荷試験)において重症と診断された患者

成長ホルモンの補充療法の効果

成長ホルモンの補充療法の効果は、

  1. 成人成長ホルモン分泌不全症の諸症状の改善
  2. 脂質代謝改善効果を通じて心血管障害による死亡リスクを減少(J Clin Endocrinol Metab 91 : 1621―1634, 2006.)

成長ホルモン補充療法の問題点

成長ホルモン(GH)補充療法の問題点は、

  1. 注射した皮膚が赤くなったり、発疹ができる事があります。全身に発疹ができることもあります。
  2. まれに成長ホルモン(GH)により頭蓋内圧が高まり、頭痛・吐き気をおこす事があります。
  3. 成長ホルモン(GH)の細胞増殖作用のため、癌細胞が増殖する可能性があります。甲状腺に腫瘍(腺腫様甲状腺腫, 甲状腺癌)が発生する可能性もあり。悪性腫瘍を持っている方、悪性腫瘍の再発の危険がある方には使用できません。
  4. 成長ホルモン(GH)には、血糖を上げる作用があり、糖尿病が悪化する可能性があります。
  5. 内分泌的には、血中甲状腺刺激ホルモン(TSH)増加により、甲状腺機能亢進症(頻度不明)がおこります。
    逆に
    甲状腺機能低下症になることもあります。(頻度0.2%以上)

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