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便秘・下痢・胃潰瘍はホルモンの病気 [日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 甲状腺超音波エコー検査 長崎甲状腺クリニック 大阪]

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内分泌代謝(副甲状腺・副腎・下垂体)専門の検査/治療/知見 長崎甲状腺クリニック(大阪)

甲状腺専門内分泌代謝長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外(Pub Med)・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学大学院医学研究科(現、大阪公立大学大学院医学研究科) 代謝内分泌病態内科(第二内科)で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。

長崎甲状腺クリニック(大阪)以外の写真・図表はPubMed等で学術目的にて使用可能なもの、public health目的で官公庁・非営利団体等が公表したものを一部改変しています。引用元に感謝いたします。尚、本ページは長崎甲状腺クリニック(大阪)の経費で非営利的に運営されており、広告収入は一切得ておりません。

長崎甲状腺クリニック(大阪)は甲状腺専門クリニックです。甲状腺以外の診療を行っておりません。

Summary

便秘・下痢・胃潰瘍はホルモン(内分泌)の病気が原因の場合あり。甲状腺機能低下症副腎クリーゼ(急性副腎不全)原発性副甲状腺機能亢進症/高カルシウム血症低カリウム血症、Ca拮抗薬、褐色細胞腫、抗パーキンソン薬、グルカゴノーマ、強皮症糖尿病性神経障害で便秘に。甲状腺機能亢進症/バセドウ病副腎クリーゼ、グルカゴノーマ、ビポーマ(VIPオーマ)、Zollinger-Ellison症候群(ゾリンジャー・エリソン症候群)で下痢に。甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺クリーゼ原発性副甲状腺機能亢進症/高カルシウム血症ゾリンジャー・エリソン症候群で胃潰瘍に。

keywords

便秘,下痢,胃潰瘍,ホルモン,内分泌,甲状腺機能低下症,副腎,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,甲状腺

内分泌便秘

  1. 言わずと知れた甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモン不足により新陳代謝が低下、腸の蠕動運動も低下し便秘になります。
     
  2. 副腎クリーゼ急性副腎不全):初期症状は、発熱、腹痛、便秘、下痢などです。
    副腎の細菌感染・血管閉塞・出血による副腎皮質ホルモンの急激な減少
    下垂体障害による副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌低下
    慢性副腎皮質機能低下症で、感染症・外傷・手術など強いストレスが掛かった場合
    慢性副腎皮質機能低下症で、副腎皮質ステロイド薬を中止した場合生じます。
  3. 原発性副甲状腺機能亢進症/高カルシウム血症  :高カルシウム血症では神経細胞のナトリウムチャンネルが阻害され、信号を伝える脱分極が起こりにくくなります。胃腸を動かす神経の活動が低下するため、胃腸の収縮が低下し便秘します。
  4. 低カリウム血症;消化管平滑筋の筋力低下し、便秘になります。
  5. Ca拮抗薬;消化管平滑筋の筋力低下し、便秘になります。
  6. 褐色細胞腫:腫瘍が分泌するアドレナリンが腸の蠕動運動を抑制し、便秘になります。
  7. パーキンソン病治療薬:パーキンソン病では、、腸管の自律神経傷害などが原因で、難治性便秘になりますが、パーキンソン病治療薬のレボドパは消化管の動きを押さえ便秘を増悪します。
     
  8. グルカゴノーマ:下痢のこともあります。便秘は、グルカゴノーマから同時に分泌されるセロトニン,VIP,ガストリンなどによると考えられます。
  9. 強皮症: 強皮症は、自己免疫性甲状腺疾患(甲状腺機能低下症/橋本病甲状腺機能亢進症/バセドウ病)に合併します。腸の線維化により腸管運動(蠕動運動)が悪化するため、便秘になります[橋本病(慢性甲状腺炎)合併全身性強皮症(SSc)]。
  10. 消化管運動調節系障害:胃腸を動かす自律神経の障害で、糖尿病性神経障害・脳血管障害・パーキンソン病などです。

甲状腺を含む内分泌便秘と気付かず、刺激性下剤服用し大腸メラノーシス(大腸黒皮症)

甲状腺を含む内分泌便秘と気付かず、腸を刺激する刺激性下剤を長期間服用すると、大腸メラノーシス(大腸黒皮症)になります。

大腸メラノーシス(大腸黒皮症)は、メラニン様色素がマクロファージに貪食され、大腸粘膜が褐色になった状態です。

大腸刺激性下剤は、センナ(プルゼニド・ヨーデル・コーラック・センノシドなど)、アロエ(アローゼン)、大黄を含む漢方薬(大黄甘草湯・桂枝加薬大黄湯・麻子仁丸・潤腸湯・大承気湯・調胃承気湯)などです。

※大黄甘草湯・調胃承気湯は偽性アルドステロン症をおこす可能性。

大腸メラノーシス(大腸黒皮症)は大腸刺激性下剤の中止で消失します。

大腸メラノーシス(大腸黒皮症)

内分泌下痢

  1. 甲状腺機能亢進症/バセドウ病:甲状腺ホルモン過剰により新陳代謝が亢進、腸の蠕動運動が活発になり、下痢になります。 
     
  2. 副腎クリーゼ急性副腎不全):初期症状は、発熱、腹痛、便秘、下痢などです。
    副腎の細菌感染・血管閉塞・出血による副腎皮質ホルモンの急激な減少
    下垂体障害による副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌低下
    慢性副腎皮質機能低下症で、感染症・外傷・手術など強いストレスが掛かった場合
    慢性副腎皮質機能低下症で、副腎皮質ステロイド薬を中止した場合生じます
     
  3. グルカゴノーマグルカゴノーマから同時に分泌されるセロトニン,VIP,ガストリンなどにより、下痢(便秘のことも)します。
     
  4. ビポーマ(VIPオーマ):まれな膵臓腫瘍で、強力な水様性下痢をおこす血管作動性腸管ペプチド(VIP)を産生します。 ビポーマの50~75%は悪性で、6%は多発性内分泌腫瘍です。
     
  5. Zollinger-Ellison症候群(ゾリンジャー・エリソン症候群)(ガストリン産生腫瘍):膵臓・十二指腸腫瘍からガストリン (胃酸分泌作用のある消化管ホルモン) が過剰につくられ,治療抵抗性の難治性・多発性消化性潰瘍ができます。 同時に下痢になります。

胃潰瘍、実はホルモンの病気?

  1. 甲状腺機能亢進症/バセドウ病では、交感神経の活動性が上がり、胃の血管が収縮。胃粘膜の血流が悪くなり、胃粘膜が障害を受けます。さらに、交感神経の緊張で、副腎皮質ホルモンが分泌され、胃酸の増加と、胃粘膜を保護する粘液の分泌低下をおこします(いわゆるステロイド潰瘍)。
  2. 甲状腺ホルモンが多くて生命に危険がおよぶ状態を、甲状腺クリーゼといいます。甲状腺クリーゼの死因の8%は消化管穿孔(胃腸が破けること)です。
     
  3. 原発性副甲状腺機能亢進症/高カルシウム血症高カルシウム血症では、幽門線のG細胞のカルシウム受容体が刺激され、ガストリン(胃酸分泌作用のある消化管ホルモン)の分泌が促進されます。結果、胃酸分泌が高まり、胃潰瘍が好発します。
ゾリンジャー=エリソン症候群

4. Zollinger-Ellison症候群(ゾリンジャー・エリソン症候群)(ガストリン産生腫瘍):膵臓・十二指腸腫瘍からガストリン (胃酸分泌作用のある消化管ホルモン) が過剰につくられ、治療抵抗性の難治性・多発性消化性潰瘍ができます。 


甲状腺関連の上記以外の検査・治療   長崎甲状腺クリニック(大阪)


長崎甲状腺クリニック(大阪)とは

長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,浪速区,羽曳野市,八尾市,東大阪市も近く。

長崎甲状腺クリニック(大阪)


長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査等]施設で、大阪府大阪市東住吉区にある甲状腺専門クリニック。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市近く

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大阪府大阪市東住吉区鷹合2-1-16

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