異所性Plummer 病(異所性プランマー病),妊娠中に見つかる甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫),バセドウ病合併非機能性腺腫様結節[長崎甲状腺CL]
甲状腺:専門の検査/治療/知見① 橋本病 バセドウ病 甲状腺エコー 長崎甲状腺クリニック大阪
甲状腺専門の長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学(現、大阪公立大学) 代謝内分泌内科で得た知識・経験・行った研究、甲状腺学会で入手した知見です。
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Summary
甲状腺外にできる異所性Plummer 病(異所性プランマー病)は卵巣甲状腺腫・頚部異所性甲状腺の他、副縦隔・上前縦隔にも発生。胸骨後部自律性機能性甲状腺結節はTc-99mシンチグラフィーで食道への生理的集積と判別難。妊娠中に見つかる甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫)の治療は難儀。妊娠中hCG刺激で①潜在的な甲状腺機能性結節が活性化②変異したTSH受容体が過剰反応。妊娠後期の甲状腺中毒症は①妊娠後期一過性甲状腺機能亢進症②非自己免疫性甲状腺機能亢進症③甲状腺機能性結節④妊娠後期まで見つからなかったバセドウ病。
Keywords
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異所性Plummer 病(異所性プランマー病),妊娠中に見つかる甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫),バセドウ病合併非機能性腺腫様結節(本ページ)
甲状腺の外にできる異所性Plummer 病(異所性プランマー病)も報告されています。異所性Plummer 病(プランマー病)を疑う場合、甲状腺の外にも注意を払う必要がありそうです。(第58回 日本甲状腺学会 P1-3-4 当初無痛性甲状腺炎と考えられた心不全で発症した異所性Plummer 病の1例)
頚部にできた異所性甲状腺は、甲状腺超音波(エコー)検査でよくみつかります(頚部異所性甲状腺 )。異所性Plummer 病(プランマー病)の有名なものは、卵巣甲状腺腫 です。
胸骨後部自律性機能性甲状腺結節 (AFTN:autonomous functioning thyroid nodule)]は、Tc-99mシンチグラフィーで食道への生理的集積と判別難。[Indian J Nucl Med. 2019 Oct-Dec;34(4):351-352.]
その他、
- 副縦隔に発生した自律性機能性甲状腺結節[Indian J Nucl Med. 2011 Jul;26(3):153-4.]
- 上前縦隔に発生した胸腔内自律性機能性甲状腺結節[Indian J Nucl Med. 2016 Jul-Sep;31(3):229-31.]
があります。
上前縦隔に発生した胸腔内自律性機能性甲状腺結節[Indian J Nucl Med. 2016 Jul-Sep;31(3):229-31.]
妊娠中の甲状腺中毒症から甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫)が見つかる場合があります。当然、バセドウ病妊娠 妊娠時一過性甲状腺機能亢進症亢進 との鑑別が必要です。甲状腺エコー(超音波)検査で、血流の異常に多い腫瘤が見つかれば、診断は容易です。バセドウ病抗体(TRAb,TSAb)は陰性(マリンレンハート症候群では陽性)、妊娠時一過性甲状腺機能亢進症をおこすほど血清hCGは高くありません。妊娠中につき、確定診断のI-123 シンチグラフィー、99mTc(テクネチウム)シンチグラフィーを行えません。
妊娠中に見つかる甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫)の治療は難儀です。
- 当然、放射性ヨード(I-131)治療はできません
- ヨウ化カリウム(KI)投与は甲状腺中毒症を増悪させる危険があるので慎重に
- 抗甲状腺薬(メルカゾール、プロパジール、チウラジール)でも良いのですが、副作用のリスクや効き過ぎによる甲状腺機能低下症を考えると使いにくい
実際、妊娠25週以降にプロパジールを使用。1時的に効き過ぎによる甲状腺機能低下症になるも乗り切り、出産後に切除手術した症例も報告されています。(第53回 日本甲状腺学会 P-192 PTU によりコントロールされた自律性機能性甲状腺結節 (AFTN) 合併妊娠の1 例)
- 何とか妊娠前期をしのいで、必要なら妊娠後期、出産後に手術
となるでしょう。
妊娠後期の甲状腺機能亢進症は甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫)?
妊娠後期の甲状腺中毒症は、
- 妊娠後期の妊娠時一過性甲状腺機能亢進症
- 非自己免疫性家族性甲状腺機能亢進症(FNAH);妊娠後期に顕在化するため、鑑別が必要。[非自己免疫性家族性甲状腺機能亢進症(FNAH)妊娠]
- 甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫)
- 妊娠後期まで見つからなかったバセドウ病;バセドウ病は自己免疫なので、妊娠後期に活動性が低下する
のいずれかが考えられ、鑑別が必要。(Gynecol Endocrinol. 2020 Dec;36(12):1140-1143.)
日本甲状腺学会で四谷甲状腺クリニックがおこなった報告では、
- 妊娠後期にTSH受容体抗体陰性の甲状腺中毒症を呈して治療を要した10名中9名に、多結節性病変(多結節性甲状腺腫)を認めた
-
血清hCGも正常値を超えるケースが大多数
-
産後半年以上経過を追えた8名では、1名が甲状腺機能正常化、3名が甲状腺機能亢進症の治療を要し(うち1名は一過性にTSAbが弱陽性化)、4名は潜在性甲状腺機能亢進症が持続。甲状腺機能が正常化しない7名のうち3名で自律性機能性結節(甲状腺機能性結節)を認めた。(潜在性甲状腺機能亢進症状態の甲状腺機能性結節をシンチグラフィーで検出するのは困難で、TSAb陰性バセドウ病との鑑別は難しいと思いますが)
(第63回 日本甲状腺学会 HS-10 妊娠後期非自己免疫性甲状腺中毒症の病態と産後の経過―hCGと結節性病変の関与―)
筆者が推測するに、
- hCG刺激が潜在的な甲状腺機能性結節(機能性甲状腺腫)を活性化させた(寝ている子を起こした)可能性。島根大学の報告でも、hCG刺激で甲状腺機能性結節が増大し、さらに甲状腺ホルモン産生量が増えた可能性を指摘しています。(Gynecol Endocrinol. 2020 Dec;36(12):1140-1143.)
- 変異したTSH受容体(TSHR)がhCGに過剰反応する可能性(Activating mutations of TSH receptor. Ann Endocrinol (Paris). 2003 Feb;64(1):12-6. Review.)。hCG値と連動した変動パターンになります。
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長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,天王寺区,東大阪市,生野区,浪速区も近く。

















