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甲状腺と末梢神経障害;手根管症候群、深腓骨神経麻痺、多巣性運動ニューロパチー[橋本病 バセドウ病 甲状腺エコー検査 長崎甲状腺クリニック(大阪)]

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甲状腺:専門の検査/治療/知見② 橋本病 バセドウ病 甲状腺エコー 長崎甲状腺クリニック大阪

甲状腺専門長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学附属病院 代謝内分泌内科で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。

甲状腺機能低下症と手根管症候群

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長崎甲状腺クリニック(大阪)は甲状腺専門クリニックです。手根管症候群、深腓骨神経麻痺、多巣性運動ニューロパチーの診療は行っておりません。

Summary

手根管症候群は甲状腺機能低下症(粘液多糖類が蓄積)や先端巨大症アミロイドーシス等が原因で手首(手根管)を通る正中神経が圧迫、痛み・手首の脱力。甲状腺機能低下症による下肢のむくみ(粘液水腫)で深腓骨神経が圧迫され深腓骨神経麻痺し、シビレ・背屈不能で下垂足・鶏歩。前足根管なら前足根管症候群。多巣性運動ニューロパチー(MMN)は抗ガングリオシド抗体(抗GM1抗体)により運動神経髄鞘が障害される自己免疫疾患。甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺機能低下症/橋本病に症状類似。甲状腺濾胞腺腫の細胞膜もガングリオシドに富み、橋本病の合併報告ある。

Keywords

手根管症候群,甲状腺機能低下症,正中神経,深腓骨神経麻痺,前足根管症候群,多巣性運動ニューロパチー,抗ガングリオシド抗体,甲状腺機能亢進症,バセドウ病,橋本病

甲状腺と神経内科(パーキンソン病,多系統萎縮症,本態性振戦,手根管症候群

甲状腺機能低下症と手根管症候群

甲状腺機能低下症と手根管症候群

手根管症候群は、中年以降の女性に多く、甲状腺機能低下症先端巨大症(成長ホルモンの過剰、成長ホルモン産生下垂体腺腫)アミロイドーシス糖尿病関節リウマチ(滑膜炎による肉芽で)などが原因で、手首(手根管)を通る正中神経が圧迫され、痛み(夜中/明け方、手がしびれて目が覚める)や手首の脱力がおこります。親指と隣接する指3本に強く現れます。手のひらの感覚は手根管を通らないので、しびれても感覚低下しません。甲状腺機能低下症で粘液多糖類が蓄積し浮腫になり、圧迫がおこります。

甲状腺機能低下症と手根管症候群
ティネル徴候、ファーレン徴候

ティネル徴候(手首の中央を軽くたたくと、親指からくすり指にかけてしびれが走る)、ファーレン徴候(胸の前で、手の甲と手の甲を合わせると、手のしびれが強まる)陽性

perfect“O(オー)”テスト

perfect“O(オー)”テスト

正中神経麻痺のある右手では、親指と人差し指でうまく“O(オー)”の形を作れません。

肘部管症候群

肘部管症候群は小指と薬指の感覚と、筋肉を支配する尺骨(しゃっこつ)神経が、肘の内側の肘部管で圧迫され生じます。 小指と薬指尺側1/2のしびれと麻痺がおこり、肘部管でのTinel 様徴候陽性。また、小指と薬指の深指屈筋、骨間筋、小指外転筋の筋力低下、骨間筋の筋萎縮による鉤爪変形を認めます。

甲状腺機能低下症が原因の発症は皆無ですが、糖尿病では関節変形が進むのであり得ると思います。先端巨大症(成長ホルモンの過剰、成長ホルモン産生下垂体腺腫)では、肘部管症候群が起こります(J Endocrinol Invest. 2020 Mar;43(3):279-287.)。

神経伝導検査;肘部管症候群の無い健側

神経伝導検査;肘部管症候群の無い健側

神経伝導検査;肘部管症候群の患側

神経伝導検査;肘部管症候群の患側

甲状腺機能低下症と深腓骨神経麻痺

下垂足

深腓骨(しんひこつ)神経

甲状腺機能低下症による下肢のむくみ(粘液水腫)、ガングリオンなどの腫瘤により深腓骨(しんひこつ)神経が圧迫され、深腓骨神経麻痺おこす事があります。

深腓骨神経は、腓骨頭下前方で総腓骨神経から分岐、下腿の前面を下降し、足首の背側(前面)の前足根管(ぜんそっこんかん)と言う伸筋間のトンネルを通り、足先付近に至ります。

(N Engl J Med. 1976 Jun 17;294(25):1383-4.)

下肢全体の著明な粘液水腫で深腓骨(しんひこつ)神経が圧迫さると、

  1. 足の親指と第2指の根本辺りにシビレがおこり、片足立ち・ペダルをこぐ等、足に体重を掛けた時増強。夜間は痛みで起き、足をかばいながら歩きます。
  2. 背屈(足首を挙げる)不能で、下垂足、鶏歩になります(前脛骨筋、長趾伸筋、長母趾伸筋、第三腓骨筋、短趾伸筋、短母趾伸筋麻痺のため)
    サッカーボールを蹴ろうとすると、足の甲で地面をこすってしまう、マニュアル車のアクセルを調節できないなどの症状になります。
下垂足

下垂足

下垂足

下垂足

前足根管(ぜんそっこんかん)症候群

足首の内側、前足根管(ぜんそっこんかん)の粘液水腫で深腓骨神経が圧迫されると前足根管症候群になります。

  1. 足の親指と第2指の根本辺りにシビレがおこり
  2. 短趾伸筋のみが麻痺します。背屈(足首を挙げる)は出来ます。

多巣性運動ニューロパチー(Multifocal Motor Neuropathy:MMN)

多巣性運動ニューロパチー(Multifocal Motor Neuropathy:MMN)は、抗ガングリオシド抗体(抗GM1抗体)などにより運動神経の髄鞘(ミエリン)のみが障害される自己免疫疾患とされます。日本国内で数100人程度、10~60歳代の男性にやや多い。(J Peripher Nerv Syst. 15 : 79-92, 2010)(図;Nat Rev Neurol. 2011 Nov 22;8(1):48-58.)

多巣性運動ニューロパチー

多巣性運動ニューロパチー(MMN)の症状は、甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺機能低下症/橋本病に似ていて、

  1. 手足に力が入らない・動かしにくい(筋力低下);甲状腺機能亢進症/バセドウ病甲状腺機能低下症/橋本病の筋力低下の様
  2. 手足がやせ細る(筋萎縮);甲状腺機能亢進症/バセドウ病の様
  3. 呼吸筋障害は起こらない;甲状腺機能亢進症/バセドウ病による低カリウム性四肢麻痺と異なる
  4. 感覚神経は障害されないので、しびれ・知覚低下なし

しかし、不思議な事に他の自己免疫疾患の合併報告はほとんどありませんが、橋本病との合併報告が複数あります。甲状腺濾胞腺腫の細胞膜もガングリオシドに富んでおり(Arch Neurol. 1991 Nov; 48(11):1188-90.)、共通免疫の可能性もあります(J Clin Neurol. 2011 Sep;7(3):168-72.)(Neuromuscul Disord. 2002 Aug; 12(6):566-8.)。

甲状腺関連の上記以外の検査・治療      長崎甲状腺クリニック(大阪)

長崎甲状腺クリニック(大阪)とは

長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市も近く。

長崎甲状腺クリニック(大阪)


長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査等]施設で、大阪府大阪市東住吉区にある甲状腺専門クリニック。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,東大阪市近く

住所

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大阪府大阪市東住吉区鷹合2-1-16

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