甲状腺癌と遺伝子変異[日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医 橋本病 バセドウ病 超音波エコー検査 甲状腺機能低下症 長崎甲状腺クリニック 大阪]
甲状腺:専門の検査/治療/知見② 橋本病 バセドウ病 甲状腺エコー 長崎甲状腺クリニック大阪
甲状腺専門の長崎甲状腺クリニック(大阪府大阪市東住吉区)院長が海外・国内論文に眼を通して得た知見、院長自身が大阪市立大学(現、大阪公立大学) 代謝内分泌内科学教室で得た知識・経験・行った研究、日本甲状腺学会で入手した知見です。
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Summary
甲状腺乳頭癌の5-8%は遺伝性。約70%にBRAF遺伝子変異(ほぼV600E変異で浸潤性・放射性ヨード抵抗性)。TERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p変異)を伴うと予後不良。RET遺伝子再配列(RET融合遺伝子)が10-20%、RAS遺伝子変異も10-20%。キナーゼ融合遺伝子のNTRK融合遺伝子は特に小児甲状腺乳頭がんの約20%に発現し転移率・悪性度が高い。融合型癌遺伝子EML4-ALK(ALK融合遺伝子)は肺腺癌だけでなく甲状腺乳頭癌、低分化型甲状腺癌にも発現。甲状腺濾胞癌にも良性濾胞腺腫でもRAS遺伝子変異。甲状腺癌は組織別遺伝子変異。
Keywords
甲状腺癌,遺伝,NTRK融合遺伝子,甲状腺乳頭癌,BRAF,RET遺伝子再配列,RET融合遺伝子,RAS遺伝子変異,甲状腺濾胞癌,ALK融合遺伝子
甲状腺癌は、病型により特徴的な遺伝子変異があります(図を参照)。
- 甲状腺乳頭癌は、BRAF遺伝子変異の他に、細胞増殖にかかわるMAPキナーゼ系の
①RET遺伝子再配列(変異でなく再配列)、RET融合遺伝子とも言う)が10-20%[Surgery. 1999 Jan;125(1):46-52.][Eur J Surg Onc0%ol. 2019 Jun;45(6):1018-1024.]
※甲状腺濾胞癌では0%
②RAS遺伝子変異も10-20%;濾胞型甲状腺乳頭癌に[Endocr Pathol. 2013 Jun;24(2):69-76.]
に認められる。
- 甲状腺濾胞癌は、RAS遺伝子変異、ステロイド核内ホルモン受容体のPPARガンマ遺伝子再配列
①細胞増殖にかかわるMAPキナーゼ系のRAS遺伝子変異は53-55%、良性濾胞腺腫でも23-33%に認められます。[Oncogene. 1989 Feb;4(2):159-64.](第54回 日本甲状腺学会 P151 濾胞性腫瘍におけるRAS遺伝子変異)
②ステロイド核内ホルモン受容体のPPARガンマ遺伝子再配列30-35%
※甲状腺乳頭癌では0%
また、甲状腺濾胞癌は甲状腺乳頭癌よりもPI3KI遺伝子変異が多いのが特徴
- 甲状腺髄様癌は、細胞増殖にかかわるMAPキナーゼ系の中のRET遺伝子変異
- 甲状腺低分化癌・甲状腺未分化癌では、それらに加え、p53の変異率が増し、WNT-ベータカテニン系のβカテニン(CTNNB1;カドヘリン関連蛋白ベータ1)遺伝子変異
カドヘリンは細胞表面の糖タンパク質で、細胞接着をつかさどる
※βカテニン(CTNNB1)遺伝子変異は、 膵充実性偽乳頭腫瘍でも特異的です。
などです。これらの遺伝子から甲状腺癌や甲状腺癌の家系性を診断することが既に可能になっています(遺伝子パネル検査)。甲状腺髄様癌ではRET遺伝子検査が確立されています。
甲状腺癌の85%を占める甲状腺乳頭癌の5-8%は遺伝性であり、多くは常染色体優性遺伝と考えられています。第一度近親者に3名以上見つかれば家族性甲状腺乳頭癌とほぼ確定されます。血縁者内でBRAFという遺伝子の同じ個所に変異が証明できます。
BRAFは変異により甲状腺乳頭癌を引き起こすドライバー遺伝子です。
BRAF遺伝子変異は、日本人の家族性/非家族性すべて含めた甲状腺乳頭癌の65-85%に認められます。BRAF遺伝子の変異にも多くの種類があります。BRAF遺伝子を構成する600番目のアミノ酸の情報(codon600)が、本来のバリンからグルタミン酸に変わるV600Eという変異が98-99%です。
欧米を中心に、V600E変異のある甲状腺乳頭癌は、変異がない癌と比較して、
- 甲状腺外に浸潤し易い
- ヨード(ヨウ素)を取り込みにくい;ナトリウム-ヨウ素シンポーター(NIS)の発現低下に関与[Eur J Endocrinol. 2015 Oct;173(4):525-40.][Thyroid Res. 2018 Oct 11;11:13.]
ため放射性ヨード治療(I-131 内用療法)が有効でなく、悪性度が高いと考えられていました。ところが、最近の報告では、日本人のV600E変異は、それ以外のBRAF遺伝子変異と比べ悪性度・予後ともに全く変わらないとされます(Endocr J. 2009;56(1):89-97.)。
BRAF阻害剤・MEK阻害剤(ダブラフェニブ・トラメチニブ)併用投与でNIS発現が上昇するため[Surgery. 2020 Jan;167(1):56-63.]、これらを投与した後に放射性ヨード治療(I-131 内用療法)することが推奨されています[Eur Thyroid J. 2022 Jan 1;11(1):e210046.]。(※ヨーロッパでの話です)
近親者が甲状腺乳頭癌をされている方は、甲状腺超音波(エコー)検査が必要です。
また、御自分が甲状腺乳頭癌なら、血縁者の甲状腺超音波(エコー)検査が必要です。
放射性ヨード療法抵抗性の局所進行性・転移性甲状腺分化癌(乳頭癌・濾胞癌)に、BRAF阻害/血管新生阻害作用を持つネクサバール錠®200mg(一般名:ソラフェニブトシル酸塩)、レンビマカプセル®(一般名:レンバチニブ)の保険適応が認められています[長崎甲状腺クリニック(大阪)では扱っていません]。(甲状腺癌の遺伝子異常を標的とする分子標的治療)
TERT = Telomerase reverse transcriptase (テロメラーゼ逆転写酵素)は、染色体末端に結合し、染色体を伸ばす(テロメア繰り返し配列を付加する)酵素です。そして、細胞の寿命を延ばし、細胞増殖を可能にします。
TERT遺伝子プロモーター領域(TERT-p)は、TERT遺伝子のTERT合成をプロモート(促進)する遺伝子です。
TERTは正常なヒト体細胞ではほとんど発現が認められません。TERT遺伝子プロモーター領域に変異(TERT-p 変異)が生じると、転写因子の新たな結合領域ができ、転写が活性化されると考えられます。
BRAF変異にTERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)を伴う甲状腺乳頭癌は、BRAF変異のみの甲状腺乳頭癌と比べ、
- 年齢が高い
- 腫瘍サイズが大きい
- 甲状腺外浸潤・遠隔転移が多い
- 治療抵抗性
- 再発率も高い
とされます[J Clin Oncol. 2014 Sep 1;32(25):2718-26.]。
また、TERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)は、年齢と相関し、高齢者ほど陽性率が高く、高齢者ほど甲状腺乳頭癌の悪性度が高いのと合致します。(J Clin Endocrinol Metab. 2013 Sep;98(9):E1562-6.)
甲状腺乳頭癌でBRAF変異を伴わないTERT遺伝子プロモーター単独変異は非常に稀で、甲状腺乳頭癌の10–15%にBRAF変異とTERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)両方を認めます。
TERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)は、1個の甲状腺乳頭癌内の全細胞に認められる訳ではなく、40–60%の甲状腺乳頭癌細胞にしか存在しないそうです。
以上より、TERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)は、現時点で最も優れた甲状腺乳頭癌の予後予測分子マーカーです。[Endocr J. 2020 Jun 29;67(6):577-584.]
TERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)の穿刺DNAシーケンシング
甲状腺乳頭癌の診断と同時に予後を調べるため、TERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)を、穿刺細胞診の針洗浄液から直接DNAシーケンシングして調べる方法が研究されています。良性甲状腺結節の感度0.0%、甲状腺乳頭癌の特異度100%、感度7.0% BRAF V600E と組み合わせると感度38.0%。TERT遺伝子プロモーター領域の変異(TERT-p 変異)陽性甲状腺結節の約80%は、甲状腺外浸潤、リンパ節転移、遠隔転移、再発、患者死亡など悪性度の高い甲状腺乳頭癌でした。(Endocr Relat Cancer. 2014 Oct;21(5):825-30.)
家族性非髄様癌性甲状腺癌(FNMTC)は、おもに甲状腺乳頭癌で前述のことです(甲状腺濾胞癌もありますが)。遺伝形式は、不完全浸透の常染色体優性遺伝(要するに50%の確率で遺伝する)です。
患者本人と、第一度近親者(両親、兄弟姉妹、子供)に2名以上の非髄様性甲状腺がん(甲状腺乳頭癌・甲状腺濾胞癌)患者が存在し、かつ、明らかな症候群(表1の遺伝性甲状腺腫瘍)を伴わないものです。3名以上で95%以上、2名以上で50%遺伝性があります。
家族性非髄様癌性甲状腺癌(FNMTC)の特徴は、
- 非遺伝性の甲状腺分化癌(甲状腺乳頭癌・濾胞癌)と比べ、悪性度は高いと言う意見と、同じと言う意見がある
- 甲状腺内に多発するため、残存甲状腺・頸部のリンパ節など局所再発率が高くなる。広範な甲状腺切除とリンパ節郭清が必要。
BRAF遺伝子変異を見つかれば、甲状腺乳頭癌の確定診断ができるため、実用化されれば非常に便利です。
例えば、5-6回目の細胞診でやっと診断できる甲状腺乳頭癌や、いくら細胞診しても診断できない甲状腺乳頭癌は現実に存在します。このような症例には有用です。
具体的には、穿刺細胞診の検体から
- DNAシーケンシングを行います(従来法)
- 最近では、PCRを行います(Clin Chim Acta. 2019 Apr;491:91-96.)。ただし、偽陽性、偽陰性が10%未満あります(Cancer Med. 2019 Sep;8(12):5577-5589.)
問題は、費用でしょう。明らかに高額な値段になります。全ての甲状腺腫瘍に保険適応すれば日本の医療財政は破綻します(高額な免疫チェックポイント阻害薬で既に破綻していますが)。明らかに甲状腺乳頭癌が疑われるのに、3回以上細胞診しても診断が付かない症例に限定すべきと筆者は考えます。
甲状腺未分化癌におけるBRAF V600E変異
甲状腺未分化癌におけるBRAF V600E変異の頻度は約20~50%とされます[BMC Surg. 2013;13 Suppl 2(Suppl 2):S44.][Thyroid. 2017 Jan;27(1):81-87.]。BRAF阻害剤・MEK阻害剤(ダブラフェニブ・トラメチニブ)併用投与が有効との報告があります[J Clin Oncol. 2018 Jan 1;36(1):7-13.]。
甲状腺髄様癌・甲状腺乳頭癌と多発性内分泌腺腫症1型(MEN1)、2型(MEN2)
甲状腺髄様癌の10%は、遺伝性に甲状腺髄様癌のみが発生する家系で、多発性内分泌腺腫症2型(MEN2)とは別に家族性髄様癌(Familial Medullary Thyroid Carcinoma:FMTC)と呼びます。
多発性内分泌腺腫症2型(MEN2)あるいは家族性髄様癌(FMTC)は、常染色体優性遺伝です。親から子供へ男女関係なく遺伝し、遺伝する確率は1/2です。逆に遺伝しない確率も1/2ですので、血縁者全員が遺伝するわけではありません。ほぼ100%にRET遺伝子変異を認めます。
NTRK融合遺伝子、EML4-ALK(ALK融合遺伝子)などのキナーゼ融合遺伝子を有する甲状腺癌[キナーゼ融合陽性甲状腺癌(KFTC:kinase fusion-related thyroid carcinomas)]は、
- 顕著な腫瘍内線維化を伴う多結節性増殖(100%)
- リンパ管浸潤・血管浸潤(95%)
- 甲状腺外伸展(63%)
- 頸部リンパ節転移(79%)
浸潤性が強い特徴があります。
キナーゼ融合遺伝子;STRN-ALK、EML4-ALK、AGK-BRAF、CUL1-BRAF、MKRN1-BRAF、SND1-BRAF、TTYH3-BRAF、EML4-MET、TFG-MET、IRF2BP2-NTRK1、PPL-NTRK1、SQSTM1-NTRK1、TPR-NTRK1、TPM3-NTRK1、EML4-NTRK3、ETV6-NTRK3、RBPMS-NTRK3、SQSTM1-NTRK3、CCDC6-RET、ERC1-RET、NCOA4-RET、RASAL2-RET、TRIM24-RET、TRIM27-RET、およびCCDC30-ROS1
[Mod Pathol. 2020 Dec;33(12):2458-2472.]
NTRK融合遺伝子
甲状腺がんの分野では今まで全く注目されなかったNTRK融合遺伝子。
TRKは神経細胞の分化・維持に関わるタンパク質で、TRKを作り出すのがNTRK(神経栄養受容体チロシンキナーゼ)遺伝子です。(Clin Cancer Res. 2009 Oct 1;15(19):5962-7.)
NTRK遺伝子と他の遺伝子が染色体転座をおこし融合すると、異常なNTRK融合遺伝子になります。NTRK融合遺伝子から作られる融合TRKは、甲状腺がん細胞をはじめ、あらゆる種類の癌細胞を増殖させます。(Molecular and Cellular Biology 1989; 9(1): 24-33.)
ただし、極めて稀な遺伝子で、甲状腺乳頭がんにおけるNTRK癒合遺伝子の頻度は5~13%とされます。しかしながら、小児甲状腺乳頭がんでの頻度は22.22%。NTRK癒合遺伝子を有する甲状腺がんは転移率および悪性度が高い(Mod Pathol. 2020 Nov;33(11):2186-2197.)(Hum Pathol. 2020 Dec;106:82-92.)(Cancer. 2016 Apr 1;122(7):1097-107.)。
ROS1/TRK阻害剤「エヌトレクチニブ」が発売されたので話題になっていますが、実際に甲状腺がんで使用する機会はあまり無いような気がします。(Cancers 2018; 10: 105.)
甲状腺乳頭癌、低分化型甲状腺癌(PDTC)のDriver遺伝子である融合型癌遺伝子EML4-ALK(ALK融合遺伝子)は、2番染色体にあるALK遺伝子と、その近くのEML4遺伝子が逆方向に結合した異常な遺伝子です。ALK融合遺伝子から合成されるALK融合タンパクはATPと結合し、細胞増殖のスイッチを入れるため、がん細胞が無制限に増殖し続けます。[Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 Mar 18;111(11):4233-8.][Endocr Relat Cancer. 2019 Nov;26(11):803-814.]
ALK融合遺伝子は肺腺癌でも認められます。分子標的薬クリゾチニブ(ALK阻害剤)で治療効果が期待できますが、甲状腺癌に保険適応はありません。[融合型癌遺伝子EML4-ALK(ALK融合遺伝子)]
クリゾチニブがALK癒合遺伝子陽性の甲状腺未分化癌、甲状腺髄様癌に著効した報告があります。(J Clin Oncol. 2015 Jul 10;33(20):e84-7.)(Am J Hematol. 2018 May;93(5):607-614.)
甲状腺癌の遺伝子異常により影響受けるシグナル伝達経路を標的とする分子標的治療が開始されています[長崎甲状腺クリニック(大阪)での取り扱いはありません]。
- ネクサバール錠®200mg(一般名:ソラフェニブトシル酸塩)が、 「根治切除不能な分化型甲状腺癌」に
- レンビマカプセル®(一般名:レンバチニブ)が「根治切除不能の甲状腺癌」治療薬として
保険適応が認められました。ネクサバール®が分化型甲状腺癌(乳頭癌・濾胞癌)にしか適応がないのに対して、レンビマカプセル®は甲状腺髄様癌・甲状腺未分化癌を含むすべての甲状腺癌に適応があります。
詳しくは、 「放射線治療無効な甲状腺癌」にネクサバール・レンビマ を御覧下さい。
分子標的薬の作用機序
ネクサバール錠®は、分化型甲状腺癌細胞の増殖に働くMAPキナーゼ経路を直接阻害、血管新生に働くVEGF受容体、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)活性も阻害
レンビマカプセル®は、甲状腺癌の血管新生に関与する血管内皮増殖因子(VEGF)受容体、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)、MAPキナーゼ経路を阻害。
遺伝子パネル検査と甲状腺
遺伝子パネル検査は、次世代シークエンサーの遺伝子解析装置を用い、癌細胞の塩基配列を高速で解析する検査です。癌細胞の変異遺伝子が判明すれば、そこに効く分子標的薬を使えます。
甲状腺関連の上記以外の検査・治療 長崎甲状腺クリニック(大阪)
長崎甲状腺クリニック(大阪)とは
長崎甲状腺クリニック(大阪)は日本甲状腺学会認定 甲状腺専門医[橋本病,バセドウ病,甲状腺超音波(エコー)検査など]による甲状腺専門クリニック。大阪府大阪市東住吉区にあります。平野区,住吉区,阿倍野区,住之江区,松原市,堺市,羽曳野市,八尾市,生野区,天王寺区,東大阪市,浪速区も近く。